【北海道半周ひとり旅】車中泊で巡る10日間~小樽からオロロンライン・宗谷岬・旭川・富良野・苫小牧を行く(前編)

フェリーと道の駅とキャンプ場でやり過ごす車中泊一人旅。特に観光地や美味しいご飯を食べるとかは二の次で、最北の地「宗谷岬」を目指し、北海道の雰囲気と温泉を目的とした極貧、そしてスキマ期間で行く北海道旅。新潟港からフェリーで小樽に渡り、北海道を半周して苫小牧からフェリーで帰還。僅か10日間で北海道の雰囲気を味わってきました。

今回、愛犬は自宅でお留守番ですが勿論「わんこ目線」でお送りしていきます。

コース概要

新潟港からフェリーで小樽に向かいます。海沿いを走る道「オロロンライン」で宗谷岬を目指し、その後は南下して旭川・美瑛・富良野・夕張・苫小牧そしてフェリーで新潟港に帰還。時間のある方は帯広や函館なんかに足を延ばすのもいいですね。

2023年6月13日いざ!出発

早朝4:00に自宅を出発。愛車のスペーシアカスタムと共に八ヶ岳南麓から旅の始まりです。思い起こせばなんとな~く時間ができたので「あっ、北海道行ってこようかな」なんて思い立ったのが3日前の事。それからコース設定・フェリーの予約、車中泊用に愛車のプチ改造&メンテナンス・・・あっという間に旅のスタートを切ったので忘れ物のオンパレードでした。後々、判明していきます。

新潟港まではおよそ330km。AM9:30には余裕で新潟市に到着。フェリーの出発時刻は12:00で1時間前の11:00までに乗り場に着けばOK。高速を降りた所でちょっとコンビニでおにぎりでも買おうかと立ち寄ったんですが・・ふと目にした下着類・・・。完全に忘れてきた替えの衣類達・・でしたが見事にコンビニでゲット!しかしコンビニにはTシャツが売ってないんですよね。

コンビニから目と鼻の先にあった衣類品店。AM10:00開店という事で暫しの待機。関東圏でいったら「ファッションセンターしまむら」といった感じのお店でしょうか。お手頃なTシャツ2枚とズボン、靴下、バスタオル・タオルを購入。気を取り直してフェリー乗り場へと向かいました。

新潟港12:00発「らべんだあ号」です。到着予定時刻は翌朝4:30分。およそ16時間の滞在時間ですが、露天風呂、Wi-Fi、お酒、読書などゆったり時間を存分に楽しめます。選んだお部屋は上から7番目、下から3番目の「ツーリストS」のお部屋。軽自動車&運転手で¥25,700。※大部屋は感染拡大防止のため現在販売中止。2023年9月から販売再開。

完全個室で鍵付き、テレビ付き。本来ならベッドだけのスペースでも良かったんですが、予約時点で既に完売。ま~差額が4,000円なのでお得感はあると思いますが、非常に圧迫感のあるお部屋です。慣れるのに小一時間ほどかかりましたね。

旅の恥は搔き捨てとは言いますが・・

この「らべんだあ号」の個室はQRコードキーに最近変更になったようで、ネット予約時に印刷した紙を持参すると窓口での手続きが不要になります。

写真にあるQRコードがルームキーになっていて、扉にかざすとドアが解除されます。しかし何度やっても開かないので船内窓口のお姉さんに助けを求めると新しいQRコードを発行してくれました。しかしですね~、それでも開かないものは開かないんですよ。仕方なく再度窓口に行くとそのお姉さんが現場まで同伴して難無く解除して扉はオープン。「ちょっと接触不良ですかね~」と言ってお姉さんは笑顔で去って行きました。

この時点で私の顔は真っ赤に燃え上がり、恥ずかしさのあまり海に飛び込みたい気分でいっぱいになりました。なぜならQRコードをかざした後にずっと「扉を引いて」開けようとしていたんですが、お姉さんはあっさり「扉を押して」開けたもんですから・・・。

何ともこっぱずかしいフェリー旅のスタート。早くこの失態を記憶から消し去るため露天風呂、そして🍺で乾杯する事にしました。

新日本海オリジナルカレー¥900
デッキテラス席で2次会

新潟限定「サラダホープ」。ビールにぴったりの米菓で100%原料はお米です。食べ始めたらやめられないとまらない、お土産にも最適なおつまみ。オススメです。

愛犬と一緒にフェリー旅するなら

愛犬と一緒に泊まれるお部屋があります。その名も「ステートAツインウィズペット」。新潟 ⇆ 小樽間を結ぶ「らべんだあ・あざれあ号」と2023年7月からは敦賀 ⇆ 苫小牧間を結ぶ「すずらん・すいせん号」に設定。これなら安心して北海道旅を愛犬と一緒に出来ますね。それ以外のお部屋はすべてゲージに預ける事になるので、愛犬の為にちょっと奮発して是非「ステートルームウィズペット」のお部屋をゲットしましょう。

開放感あふれるドッグフィールド。この日は2家族が利用していたようですね。愛犬連れ以外立入禁止の特別なスペースです。う、う、羨ましい!

予約はこちら
新日本海フェリー


愛犬家のための
おすすめ留守番カメラです

北海道「小樽」に上陸!

旅の2日目。AM4:30定刻に到着。この時間に行くところは「鱗友(りんゆう)朝市」しかありません。ここに2軒の食堂があります。朝市食堂&いち乃家。

到着した時には「いち乃家」はまだ営業していなかったので、写真の「朝市食堂」で朝食をとる事にしました。AM4:50分時点でほとんどお客さんは見かけませんでしたが、食後には写真のようにフェリーから降りてきたと思われる人々で賑わいを見せています。店内はテーブル席1つとカウンター席を合わせて10席程しかない小さな食堂です。フェリーから降りたら食堂に直行しましょう。朝市自体も7:00頃から活気がでるそうなのでまずは食堂へ!

朝市定食¥1,100

一番リーズナブルな定食。早朝にはちょうどいいボリューム感。写真からも鮮度が伝わる美味しさです。さすがにこの時間からウニ・イクラ・マグロは厳しいかな。お値段的にも。

もしもこの食堂でガッチリ朝食をとるなら、フェリーでの食事から調整して行きましょう。前日の20:00に夕食は終えておきたいですね。

ーアクセスー

早朝の小樽運河を激写

食事を終えたら特にやる事はありません。まだ朝の5:30ですからね。観光スポットはひっそりと静まり返ってます。とりあえず写真だけは撮っておきました。ちょうどフェリー乗り場から鱗友朝市までの間に「小樽運河」があるので雰囲気だけでも味わってみました。

AM5:30 運河の象徴的建物「第3倉庫」
ライトアップ時の「第3倉庫」

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AM5:30の小樽運河
ライトアップ時の小樽運河

運河の全長1140m。散策路には63基のガス灯が設置され、運河沿いの倉庫群は当時の姿をそのままにレストランなどに再利用されています。夕暮れ時にはガス灯と共に石造倉庫群がライトアップされ観光客の目を惹きつけます。時間に余裕のある方は宿泊して小樽を存分に楽しむのもいいですね。

我が一人旅は何の躊躇もなく、ひたすら宗谷岬を目指します。

「日本海オロロンライン」を行く

「日本海オロロンライン」とは小樽市と稚内市を結ぶ、海岸沿いを行く道路の総称です(石狩市を起点とする場合もあります)。その名の由来はウミガラスの鳴き声「オロロン」からきています。

オロロンラインのイメージ画像

小樽市からオロロンラインを通り、宗谷岬までは約350km。途中には道の駅と温泉がてんこ盛りなので、とりあえず本日2日目の旅は200kmを目標にのんびりと車を走らせました。

夕陽と海沿いの絶景が人気のオロロンライン。今日は残念ながらこのような天気なので、とりあえず昼食前に温泉に入ろうと思います。途中、地元のFMラジオを聞きながらドライブするのも非常に面白いですよ。地元のスーパーとか学校行事の話が流れてきて「ほっこり」します。

小樽から約190km。えっ、190km!いつの間にか結構走ったな。まだ、AM10:30をまわったところです。先を急いでるつもりはないんですが、一人旅って意外と行っちゃうんですね。

苫前町にある「とままえ温泉 ふわっと」。オロロンラインからちょっと海沿いに入った宿泊施設のある道の駅です。4月にリニューアルしたとあって綺麗な佇まいをしています。そして日帰り温泉は何と¥500。や、や、安っ!露天風呂もあり、そこからは利尻富士が見えるとの事。

展望台

この天気じゃ無理ですよね。今日は平日のためか地元のお年寄りが数人入りに来ているだけで、のんびり温泉を満喫できました。昼食もここで済まそうと思いましたが、恐らく地元のサラリーマンと思われる方々が沢山いらっしゃったので断念。決して急いでいる訳ではありませんが、この先の旅路を行きます。

HP→風Wとままえ

道の駅「はっと♡はぼろ」の向かいにある「おろろん食堂」。名前につられて入ってみました。お昼時ではありますが、店内はガラガラ。海鮮丼の類がお手頃価格でありましたが、シーフードカレー¥750 を注文。そして約15分で退店。特に急いでいる訳ではないんですけど。

道の駅「はっと♡はぼろ」の駐車場。天然温泉のあるホテルがあり、目の前にはバラ園が広がるロケーション。日帰り入浴はこちらも¥500。ここで車中泊とも思いましたが現在時刻13:30。1時間ほど休憩をとり先の旅路へ・・・・最北端の宗谷岬へと。

HP→はっと♡はぼろ

愛犬と食事するなら道の駅 「ロマン街道しょさんべつ」

道の駅「はっと♡はぼろ」から北上すること25km。温泉・キャンプ場・レストラン・天文台完備の道の駅「ロマン街道しょさんべつ」こちらの日帰り入浴も¥500。

テラス席で食事が出来るドッグラン完備の食堂。のんびりお散歩ができる芝生もあります。敷地内にあるキャンプ場のカーサイトはペット可。愛犬連れでキャンプ場一泊するならここで決まりでしょう。

HP→ロマン街道しょさんべつ

今夜の宿泊地は・・・

引用:遠別町

宗谷岬の手前110kmにある道の駅「えべつ富士見」。建物近くに停めるとWi-Fiが入り、トイレも綺麗で車中泊の車も5台ほどと少な目だったのでこちらに決定。時間も17:30と暗くなり始めたので時間的にもちょうど良かったかな。近くに温泉などはありませんが、この道の駅の建物内に「100均」があったのでちょっとびっくり。明日はキャンプを予定しているので食器をあらう洗剤とスポンジを購入。きっとまだまだ忘れ物はあるかと思いますがどうにかなるでしょ。

愛車「スペーシアカスタム」の車内。軽自動車ですが身長180cmの方でも十分足を延ばして寝る事が出来ます。写真中央のパソコンでネットやDVD鑑賞して時間を潰します。左側にあるのはポータブル電源。災害時の為に購入した物ですが、車中泊やキャンプにも大活躍。一家に一台の出需品なので是非、ご検討あれ。

最大の目的地「宗谷岬」へ

3日目の旅のスタート。AM5:30起床。寒さで夜中に何度か起きてしまい、ちょっと寝不足気味。なぜなら肝心の寝袋を忘れたのが原因です。毛布とクッションで寝心地は良かったんですがね。今日は稚内で忘れずに購入せねば・・。

最北の地「宗谷岬」。北緯45度31分22秒。無事に到着!この旅の最大の目的は果たしたと言ってもいいでしょう。

人は時として北を目指すという。人生の節目や悲しい出来事があった時のゴール地点。私の場合は「人生の折り返し」と「八ヶ岳南麓完全移住」が大きな要因かも知れません。しかしこのブログを自宅に帰って書いている今現在、体中のあちこちが痛くなりながらも何故最北の地を目指したのか甚だ疑問の残る所ではあります。

それから後で気づきましたがナビの目的地は「ノシャップ岬」に設定して、最終ゴールを「宗谷岬」にする必要があります。最終付近に差し掛かると内陸部に入り、オロロンラインを外れてしまいますからご注意を。

キタキツネと出会う最北の地

AM7:30。事前に調べたら6:00から営業しているはずの食堂が閉まったまま・・・。食堂「最北端」で朝食を食べる予定だったのにな~と思いつつも、一応お土産屋の「えぞや」さんは開いていたので伺ったところ「この時期は8時頃にならないと開かないよ」との事。

あと30分なら時間を潰せるな~と思い、お店の上にある「宗谷岬公園」に徒歩で向かいました。すると素敵な出会いがありまして・・

写真の中央をよ~くご覧ください。なんとな~く見えてきませんか?「北の国から」の幼い螢になった気持ちでちょっと呼んでみて下さい。「る~るるる、る~るるる」

拡大してみましょう。

野生のキタキツネです。決してワンコではありません。看板にもちゃんと「キタキツネに餌をやらないで下さい」と注意書きがされていますから間違いないでしょう。・・と信じたい。

最北の地で食すホタテらーめん

ちょうど8:00に開店したようです。「日本で一番北の食べ処」のフレーズに心躍らされた方もきっと多い事でしょう。一番乗りで入店、一番人気のホタテらーめんを注文。

ホタテらーめん(塩味)¥1,000

この瞬間、日本の最北端でらーめんを食べている唯一無二の人になりました!人生初体験です。そしてやさしい磯の香がするアツアツ塩らーめん。ロケーションも相まって美味しかったです。

店内の様子

高齢のご夫婦?で切り盛りされています。この時間は空いてるようで、最北端の碑には結構な人だかりでしたが店内はバイク乗りの方と私で貸し切り状態でした。

出来る事なら末永く「美味しいホタテらーめんが食べれますように」と願うばかりです。

前編まとめ

ちょっと残念な天候で「日本海オロロンラインの絶景と夕陽」は見逃しましたが、最北端に降り立ったという達成感は十分に味わえたと思います。それから道の駅と温泉に関しては、特に計画を立てなくても行き当たりばったりで大丈夫です。その数とクオリティで全く問題なく旅を続ける事が出来るでしょう。さすがバイカー、キャンピングカーが集結するオロロンラインの真髄を見た気がします。それからガソリンスタンドの数も十分ですが、早朝深夜に営業していない所は注意が必要でしょう。

愛犬連れで旅をしている方もちらほら見かける事ができました。フェリーを使えば全国どこからでも北海道旅が楽しめると思います。今回は運が良かったのかも知れませんが、ほとんど揺れを感じる事もなく快適な船旅でしたから。

後編は「キャンプ」と「北の国から」を中心としたブログになろうかと思います。良かったらまた立ち寄ってみて下さいm(__)m