【郵政民営化後の田舎の郵便局】移住して思う事・・

イメージ

八ヶ岳南麓の市街地を走っていると郵便局の多さに驚かされます。ここは山梨県北杜市(ほくとし)。長野県との境にあり自然豊かな環境です。東京にも程近いので、移住や観光地としても有名な土地柄。我が家も2023年に完全移住しました。

利用者にとって非常に便利な郵便局。近所にあればあるほどお得感が増してきますよね。でもそのシワ寄せってどこに行くんだろ?便利ではあるけれどちょっとその数にドン引きします。デジタル化にともないその役割は薄れつつある一方で、少子高齢化や過疎化問題に「田舎の郵便局」が一役買ってる事も見逃せません。果たして日本の将来にとって何が正解なのかな?

郵政民営化とは言うけれど

実はまだ道半ばなんですよね。「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命保険」は完全な民営化を目指して政府保有株式の売却が進んでいますが、「日本郵便」に関しては100%日本郵政が保有しています。そして2024年現在、自民党内で郵政民営化法を改正する議論が進められている事が報道されました。政府が一定の株式を保有し続け、赤字体質の郵便事業を金融2社が支える構図を明確化。要するに田舎町の郵便局を維持するため、当初の「完全民営化方針を撤回する必要がある」と判断したようです。

結局「税金」なのかな?

現在、直接的に税金が投入されている訳ではありません。間接的な形で公共の資金が関与しています。「地域基幹業務の維持のための補助金」「災害時の支援」などがそれにあたります。全国にあまねく公平なサービスを提供する事は田舎町にとって非常に心強い事ですが、本当に大丈夫なのかな?2007年小泉政権下において「民間でできることは、できるだけ民間に委ねる」「改革なくして成長なし」と高らかに宣言していた事を思い出します。当時の有権者がくだした判断は「郵政民営化」だったはずなのに。

「全国郵便局長会」。衆院選での集票力は他の団体を圧倒し、強い影響力をもった任意団体です。なんか「見えない力」が働いているように感じてなりません。

求められる事

ある民間のシンクタンクによると「町おこし関係者」が欲しいのはコンビニだそうです。郵便局を残して欲しいのは関係者がほとんどで、昔ほどの利便性は発揮していないとの事。実際に移住して実感した事は「コンビニ」の便利さです。

「ATM」「公共料金の支払い」「宅配便利用」、更には住民票まで手に入れられるなんて!近所にあったらなんて素敵なんでしょう。そもそも「何で田舎に移住したの?」なんて言われそうですが、今や田舎町でも光ケーブルが行き届いている事を考えると確かに「郵便局」の存在意義を考えざるを得ない気がします。

まとめ

郵便事業の営業赤字は、このまま行くと2027年度には3,000億円を突破するという試算がでています。それを考えるとある程度の統廃合は仕方ないでしょう。移住してきた時に思った「郵便局多すぎない?」といった違和感はあながち間違っていなかったと思います。便利であることは確かですが、必要以上にあると逆に心配になるんですよね。現状維持もいいですが、少なくともこれから日本をしょって立つ子供達に「借金というシワ寄せ」が及ばないよう願うばかりです。

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 八ヶ岳情報へ
にほんブログ村


一日一回ポチっとして頂けると
ランキングが上がりますm(__)m