【ハッピードリンクショップ】とは?山梨・長野県ではコンビニの店舗数を超えています~ゆるキャン△とコラボする魅惑の自動販売機

八ヶ岳南麓~田舎のとある風景

山梨県・長野県に訪れると必ず目にするハッピードリンクショップ」の看板。お店が隣接している訳でもなく自販機が数台置いてあるだけの空間。実は県内のコンビニと肩を並べる店舗数を叩き出しています。県民にとってはもはや風景の一部になっていますが、観光で訪れる方には非常に気になる看板ではないでしょうか。お店でもないのにショップって?しかもうっとしいぐらいの存在感を放っていますよね。果たしてその正体とは?

自動販売機のドライブイン

簡単に言うとそういう事です。山梨県の企業が管理運営しており、山梨県と長野県を中心に現在は群馬・神奈川・静岡県の一部にも進出。1200店舗以上を展開しています。

当初は商店に自販機を置かせてもらっていたそうですが、高齢化が進み店舗数も減少した事から現在の様な事業形態になったそうです。また、ちょっと違和感のあるネーミングは社内公募で決定したとの事。一般的なお店ではないですが、それぞれに店舗名があるのは「どうゆうこと」感を前面だした「宣伝商法」なのかも知れませんね。

中心街から離れるとコンビニの数も激減し何もない所に車やバイクを止めて一休み!一般の自販機で買うより20~50円程安く、場所によっては味噌汁やおでん、柿の種などの珍品も販売しているそうなので運よく見かけた方はラッキーですね。また初めて見る缶のラベルを見て「飲んでも大丈夫かな?」なんてスリルを味わうのも旅の醍醐味です。

ゆるキャン△コラボ

山梨県から全国区にのしたがったアニメゆるキャン△とのコラボ企画。その名もラッキードリンクショップ。この現存するコラボ自販機は身延町を中心に7機設置されています。2022年の企画は「お守りグッズ」。数量限定ですが山梨県内の南西部にある自販機100基以上で好評発売中。

ちょっとゆるキャン△を説明すると、アウトドアを通して女子高生の日常をコミカルに描いたアニメです。県内のキャンプ場や街並みがリアルに再現され、ハッピーをラッキーに変えた自販機がアニメ中に登場した時には思わず「うまい事もじったな」と県民のみなさんは拍手喝采した事でしょう。聖地巡礼にはこの自販機も入っていて、「ハッピードリンクショップ」も確実に全国区になった模様です。

ゆるキャン△ラッピング自販機設置場所

引用:(株)フローレン

川窪書店
〒409-2522
山梨県南巨摩郡身延下山1837-4

常幸院
〒409-2936
山梨県南巨摩郡身延町常葉439

身延駅前しょうにん通り駐車場
〒409-2412
山梨県南巨摩郡身延町角付

道の駅しもべ
〒409-3106
山梨県南巨摩郡身延町古関4321

セルバ身延店
〒409-3423
山梨県南巨摩郡身延町飯富2309-200
プレスポみのぶ内

市川三郷町生涯学習センター ifセンター
〒409-3601
山梨県西八代郡市川三郷町市川大門1437-1

丸一食堂
山梨県南巨摩郡身延町常葉7052-15
(下部温泉駅の目の前)

焼き芋買ってみました

ここ数年ネットで話題の「自販機やきいも」。奇しくも2022年3月に設置されたという場所に行ってきました。長野県富士見町、国道20号沿いにひっそりと設置してあり、残念ながらハッピードリンクショップではない為大きな看板はなく、一度あっさりと通り過ぎるという手痛いミス。田舎とは言え国道の為、なかなかの交通量があるので一瞬諦めようかとも思いましたが気を取り直してパチンコ屋さんにてUターン。

画面の一番左側が目的の自動販売機「焼き芋屋さん」。真ん中も非常に気になる自販機ではありますが、冷凍の為断念。一番右側は普通の自販機です。

パッと見もの凄い種類があると思いきや、よ~く見ると一種類で「冷たい」「暖かい」の2択です。現金のみで¥500/190g 紅はるかを使用。「農福産業」という宮崎県にある会社が運営しています。農業と福祉の連携。障がいのある方に仕事の場を作りたいという経営理念からその名が付きました。写真は昭和レトロタイプで他にもオールドアメリカンタイプもあるそうです。

温かい焼き芋をゲット。缶の中に入っていて、その場でもアツアツを頂けます。中身だけを持ち帰ってオーブンで温め直して実食。しっとりとした食感で「干し芋」的なお味です。あまり見かけないのと物珍しさもあって、お金を入れてボタンを押した瞬間がテンションマックスでした。個人的には自宅で食べる程でもなく、外の寒い中食べるのがオススメです。

自販機先進国「日本」のはずが・・

自販機大国の名をほしいままにして来た日本。特に一つの自販機で「暖」「冷」が混在している姿をみて外国人はビックリするそうです。また、外国ではありえない屋外にある自販機。もしも誰も居ない屋外に自販機があるとすると、海外の悪党は道端に「貯金箱」が落ちていると勘違いするようです。裏を返せば日本人の規範意識の高さと世界に誇る治安の良さを垣間見る事ができ、ある意味自販機は日本の「平和の象徴」と言ってもいいでしょう。

しかし2000年を境にその数は減少の一途をたどっています。原因は人口減少とコンビニだという。確かに人口減少にともないその絶対数も減り、近くにコンビニがあればそちらを優先するでしょう。更に言えば海外の自販機はIoTによる「スマート自販機」の進化に目を見張るものがあります。スマホがあれば全て完結。日本の「自販機神話」は既に一昔前のお話になりつつあるようです。

まとめ

ハッピードリンクショップの自動販売機。正直、我が家の近所ではあまり利用している人をあまり見かけた事がありません。八ヶ岳南麓では微妙なポジションにコンビニが存在してるんですよね。しかし初期投資やランニングコストの低さを考えれば利益はそこそこあるようで、中途半端な土地を有効活用するには一番いいのかもしれません。

個人的には昭和レトロな自販機に興味津々です。うどんやお蕎麦、ハンバーガーやトーストの自販機。微かな記憶がまだ残っています。現存するそのような自販機を目的に、全国から押し寄せる昭和人の気持ちがよ~く分かります。NHKの「ドキュメント72時間」の自販機シリーズは個人的にお気に入りのネタです。

こんな自販機が近くにあったら絶対行きますよね?若い人だってこんな機械から温かい出来上がりのお蕎麦が出てきたら絶対食べてTikTokにあげたいですよね?無理を承知でお願いしたいです。是非ハッピードリンクショップに・・。