【北海道半周ひとり旅】車中泊で巡る10日間~小樽からオロロンライン・宗谷岬・旭川・富良野・苫小牧を行く(中編)

コース概要

中編は宗谷岬から南下して旭川・美瑛を巡る車中泊の旅になります。前編同様、特に急いでる訳ではありませんが一人旅の都合上、超高速で移動しています。あまり参考にはなりませんが、コース的にはかなり良い所を突いていると思いますので是非最後までご覧ください。

キャンプ場で宴会のはずが・・・

6月15日、3日目の旅路。宗谷岬の滞在時間は1時間30分程。現在、9:00をまわったところです。一昨日予約したキャンプ場はここから15分程の所にありチェックインは13:00から。とりあえず最北の駅「稚内駅(わっかないえき)」に向かってみました。

全てが「最北」の街、稚内。駅には日本最北の道の駅「わっかない」が併設され、無料駐車場完備。初めて訪れた街ですが、非常に栄えていたのでびっくりしました。ファーストフードから映画館、大型スーパー・・。その映画館がですね、この道の駅の2階にありまして・・

日本最北のシネマコンプレックス「T・ジョイ稚内」。時間を有意義に潰すにはもってこいのツールですよね。久々の映画館に心躍らせながら上映スケジュールを確認すると10:40~「名探偵コナン」がヒット。館内には女性の方1人と私のみで貸し切り状態でした。確か「スピッツ」が主題歌を歌ってたな~なんて懐かしい思いに浸りながら鑑賞する事2時間。目の前のスーパーで買い物を済ませ、のんびりキャンプ場へと車を走らせました。

風がなければ最高のキャンプ場

厳密にいうと日本最北端のキャンプ場は礼文島にある久種湖畔キャンプ場。2番目はノシャップ岬に程近い稚内森林公園キャンプ場になります。こちらは無料のキャンプ場ではありますが車の乗り入れが出来ず断念。そして3番目に北にあるキャンプ場が今夜の宿泊地。

北海道立宗谷ふれあい公園オートキャンプ場

14:00過ぎに到着。天気にも恵まれ最高のロケーション。平日とはいえ結構な盛況ぶりで、キャンピングカーとバイク乗りの方々が多く目につくキャンプ場です。子供の姿はなく、ひとり旅、もしくはご高齢の夫婦で旅をされている方を多く見かけました。九州・四国・広島などびっくりするナンバーも目白押し。そう言えば宗谷岬に向けて車を走らせている途中にリヤカーや自転車、徒歩で日本一周している方を見かけた時には感動さえ覚えましたね。みなさん背中に「日本一周の旅」と分かり易く宣言している姿にはあっぱれの一言です。

予約したのは区画されたプライベートサイトで電源、洗い場が完備されています。これでな、な、なんと1,300円ぽっきり!(6月の平日料金)。さすがお財布にやさしい公営のキャンプ場ですね。愛犬OKのサイトやロッジもあるので利便性にも優れた超オススメのキャンプ場です。しかしながら日本海に程近いキャンプ場という事で、ど~しても強風が付いて回ります。オロロンラインでよく見かけた風力発電用の風車が物語っているように、このキャンプ場も例外ではありません。上記の写真では一見穏やかな感じもしますが、本来「愛車スペーシアカスタム」にはカーサイドタープを張る予定でした。しかし15分程の格闘の末、強風のため断念。大好きなガーリックシュリンプも・・・

こんな有様です。残念ながら今日の宴会は20分程で終了となりました。そして今日の気温は28℃を記録。この暑さのため今頃思い出した寝袋・・・まっ、いっか。

ボーっと眺める夕陽がとても綺麗で情緒的。強風さえ収まれば・・・この時間も1人宴会が続いていたのに・・・今夜は眠くなるまでひたすら「東野圭吾」の作品を読んで過ごす事に。

昨日ほどではありませんが、相変わらず風が吹き荒れるので荷物でカバーしながら朝食作り。そして朝食を食べながらふと時計に目をやるとAM7:30。普段であれば忙しい朝のひと時。それを思うと唐突に「なんて贅沢な時間なんだ~」と叫びたい想いに駆られましたが、もちろん大人しく行儀よく食べました。間違いなく「その顔」は気持ち悪い程「にやついて」いたでしょうけど。

ひとり旅という事は自動的にいわゆる「ソロキャンプ」。実は初めての経験です。適当な時間に食べて飲んで想いにふけった自由時間。冷静に考えれば、わざわざ宗谷岬まで行く必要性はないんですが、実際に訪れて思ったのは「限られた時間の中で過ごす北の大地は、想像を超えた解放感がある」という事です。どこまでも真っすぐに伸びる道路と壮大な景色がそうさせるのか?別世界を感じさせるこの自由時間は間違いなく貴重な体験となりました。

キャンプ場中央に位置する「キャンパーズハウス」。無料のシャワールームとコインランドリーが完備されています。トイレはウォシュレット。しかも親切な事に洗濯洗剤が無料で利用できます。チェックアウトは11:00なので時間はたっぷり。シャワーを浴びて、溜まった衣服を洗濯(300円/30分)・乾燥(100円/30分)。街中のコインランドリーに比べたらかなりリーズナブル。「洗濯するならキャンプ場!」。覚えておきましょう。

のんびり片付けをしてAM10:30。今日はどこまで行こうかな~と漠然と考えながらキャンプ場をあとに。強風さえなければ何泊でもしてみたい素敵な所でした。

HP→ 宗谷公園オートキャンプ場

想像を絶する小さな生き物達

6月16日(金)、4日目の旅路。ナビを旭川にセットして何となく出発。40号線をひたすら南下すると何度か無料の高速道路的な所を通ります。暫くすると「ポツっ、ポツっ、ポツポツポツポツ」と音を立てながら体当たりしまくる虫達。はじめは雨かな?なんて勘違いしましたが・・

道の駅「なかがわ」に緊急避難。写真では伝わりにくいかも知れませんが、バンパーから何から虫だらけ。ウォッシャー液も使い切る有様です。後ろを走っていたバイク乗りの方はどうなっただろうか・・無事を祈るばかりです。

ご存知の方も多いと思いますが、時間が経つにつれ非常に処理が難しくなる虫の跡。早速高圧洗浄機が併設してあるスタンドにチェックイン。

綺麗にお掃除完了。そして非常に栄えていてびっくりした「名寄市」にてウォッシャー液と寝袋を購入。何でも揃う街があると安心しますね。困った事があったら名寄市に立ち寄りましょう。ついでにこれも購入してみました。

北海道の「道の駅」を網羅した地図帖。どこで購入したかは忘れましたが、非常に重宝する便利なドライブマップです。道の駅全店と各フェリーでも購入可能なので、前もって手に入れたいアイテムの一つですね。

道の駅「あさひかわ」その驚きの利便性とは

結局、旅の4日目にして夕方には旭川市に到着。その距離250km。ひとり旅が成し得る超高速移動。あっという間に大都会「旭川」。この旅、初の渋滞を経験しました。これまでの海沿い&山間部の気持ちの良いドライブがひと際思い出され、早く脱出したいとの思いを抑えながらの道の駅「あさひかわ」。

なんとJR旭川駅から歩いて13分の所に位置しています。周りには博物館や音楽ホール、図書館のなどの公共施設が立ち並び、建物内のフードコートには旭川らーめんの代表格「梅光軒」と「よし乃」が軒を連ねています。今日は狙い通りここで車中泊を決行しました。

駐車場はおよそ100台程が停めれるキャパで、金曜日という事もあり既に8割が埋まってる状態でした。23時頃には満車になるという車中泊の聖地。実はこの旭川市は主要国道4本が通っている道内観光の中心拠点になっていて何処にでも、或いは何処からでもアクセスするのに非常に便利なんです。それ故、この道の駅にはキャンピングカーをはじめとする車中泊の方々が大集合する訳なんですが・・・よく見ると地元の旭川ナンバーが半分近くを占めていたのは何か理由があるのかな?

6月17日(土)、5日目の旅路は旭川らーめんでスタート。11:00開店のフードコートで遅めの朝食。11:00前にお土産屋さんを覗いたら既にらーめん屋さんが開店してたので早速注文。

「梅光軒」の醬油ラーメン¥800。第一回旭川らーめん大賞最優秀店。自家製ちぢれ麺と豚骨・鶏ガラに煮干・昆布をブレンドしたスープが絶妙に絡み合う逸品。こってりスープですが最後まで飲み干す勢いの美味しさです。旭川らーめんは是非とも食して帰りましょう。

旭川B級グルメ「ジュンドッグ」¥460。早くも残り3つの人気ぶりです。旭川のソールフード。食後にフードコートのお隣のお土産屋さんにてゲット。

美瑛町の飲食店「じゅんぺい」が発案したご当地グルメで、ソースに浸かったエビフライをご飯で巻いた洋風おにぎりの事です。製造元の「ビジョン館」に行くとチキンや粗挽きソーセージなど種類も豊富にあり、やさしい味のする高級おにぎりと言った感じですね。

お土産もたんまり購入してよ~やく出発します。JR旭川駅周辺に行くか、それとも旭山動物園か・・・しかしながら十分道の駅で旭川を堪能した気がするので、この混雑から脱出するためにも美瑛町に向かう事にしました。機動力抜群の一人旅!

本当に何処に行くにも便利な旭川市だと思います。実際にはルート通りに富良野方面に向かいましたが、地図を見てたら網走にでも行こうかと思ったぐらいです。多分、時間があったら行ってたでしょうね。なんせ超高速移動可能な一人旅ですから。

美瑛町の温泉へ

富良野のキャンプ場を明日予約したので、今日はその手前で美瑛町の白金温泉を目指します。旭川市から美瑛町まではほんの25km、車で30分の所にあります。白金温泉はさらに20km程進んだ十勝岳の麓。そして高級旅館「森の旅亭 びえい」の日帰り温泉へ。

日帰り温泉は11:00~14:00に営業。源泉かけ流し。¥1,000。狙い通り貸し切り状態。他のホテルや旅館は11:00~20:00ぐらいまで日帰り温泉可能ですが、この旅館だけは3時間だけの営業。すき間を狙って見事に貸切温泉を堪能しました。ちなみに近くの国民保養センターでは¥300で「源泉100%かけ流し温泉」を楽しむ事ができます。

ドッグラン完備!道の駅「びえい 白金ビルケ」

白金温泉に行く途中にある道の駅。ご洒落た感じのする建物が並び、ドッグラン&パークゴルフ&キャンピングカーサイトを備えています。

何ともこじんまりとしたドッグラン。でっかいどう!北海道!の名に相応しくないミニドッグランでした。HPでは綺麗な人工芝と自慢げにうたっていますが、実際は周りの雑草に浸食されています。残念ながら愛犬家の悲痛な叫びが聞こえてきそうで悲しい・・。

しかしお隣には観光スポット「青い池」があります。ペットも入場OK。駐車場代に¥500かかりますが、それだけの価値はあるでしょう。今回は一人旅という事で、しかも観光バスが数台止まって観光客でごった返していたのでスルーしましたけど。

日中の青い池
冬季のライトアップされた青い池

11月1日~4月30日までの期間、21:00までライトアップされます。様々な照明パターンがあり、とても幻想的な世界が広がる夜の風景。この期間中は積雪のため「青い池」を観る事が出来ない為、イベント的観光スポットにシフトチェンジしています。


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中編まとめ

5日目の夜が過ぎ去ろうとしています。超高速移動のためか、北海道って意外と小さいんだな~なんて気がしてきた旅の折り返し地点。少々、体の節々が痛くなりはじめてきましたが、明日はど~しても行きたかった富良野に向かいます。あの「北の国から」に出逢うために。

誰も期待してないとは思いますが、次回は最終章「子供がまだ食ってる途中でしょうが」をお送りします。お楽しみに!